# コラムSalonから　農薬をめぐるバイアス記事の好例 (グリホサート)

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**◎除草剤グリホサートをめぐる恐るべき事態が勃発**

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食生活ジャーナリストの会代表 [グリホサート](https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13224635243?__ysp=44Kw44Oq44Ob44K144O844OI) 小島 [**グリホサート エース**](https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000168500.pdf) [**グリホサート 濃度**](https://agrifact.dga.jp/faq_detail.html?id=108) [*https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question\_detail/q12144564387?\_\_ysp=44Kw44Oq44Ob44K144O844OI*](https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12144564387?__ysp=44Kw44Oq44Ob44K144O844OI) href="[https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question\\\_detail/q10233350640?\\\_\\\_ysp=44Kw44Oq44Ob44K144O844OI">https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question\\\_detail/q10233350640?\\\_\\\_ysp=44Kw44Oq44Ob44K144O844OI](https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question\\_detail/q10233350640?\\_\\_ysp=44Kw44Oq44Ob44K144O844OI">https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question\\_detail/q10233350640?\\_\\_ysp=44Kw44Oq44Ob44K144O844OI) 正美 氏

　　**──科学者へ、決して他人事ではありません──**

悪意に満ちたバイアス（偏った）記事がいまなお健在だという好例の記事を見つけた。知識層が最も好むとされる大手新聞（8月24日付)の朝刊記事だ。グリホサートという除草剤が発がん性や胎児への影響をもたらすと指摘する記事だが、先進国の公的機関は明確に否定している。こういう記事が続く限り、活字メディアはいよいよ専門家から見放されるだろうとの思いを強くする。

記事の冒頭の前文は、記事全体の顔だ。まずは、記事の冒頭を以下に記す。

*──発がん性や胎児の脳への影響などが指摘され、国際的に問題になっている農薬が、日本では駐車場や道ばたの除草、コバエやゴキブリの駆除、ペットのノミ取りなどに無造作に使われ、使用量が増えている。代表的なのが、グリホサートの除草剤とネオニコチノイド系の殺虫剤だ。海外では規制が強化されつつあるのに、国内の対応が甘いことに、研究者は懸念を抱いている。──*

この前文を読むと、世界中の科学者がグリホサート（製品名ラウンドアップ）という除草剤が、がんを起こすことを認めているかのような書きっぷりだが、**事実は全く違う。**&#x3055;らに、同記事は「国内の対応が甘いことに、研究者は懸念を抱いている」と書いているが、私がこれまでに農薬問題を約30年間取材した経験から言って、この種のリスクの問題で「懸念を抱いている」とみられる研究者は100人の科学者のうち、多くて数人だろう。そのたった数人の研究者の異端的な意見を、さも大多数の研究者が抱く懸念かのごとく、記事の前文で報じることに作為的な悪意を感じる。この前文を読むだけで、この記者は科学的で正確な事実を読者に伝えようと努力していないことが読み取れる。

**■米国で恐るべき訴訟**

同記事にも出てくるが、いまグリホサートをめぐって、米国では恐るべき訴訟が起きている。科学を重視する科学者にとっては、背筋が寒くなるような訴訟ビジネスの実態だ。──どんな訴訟なのか？

グリホサートを使っていた市民たちが「白血球のがんになったのはグリホサートが原因だ」とカリフォルニア州地方裁判所に訴訟を起こしたのだ。

これまでの3件（2018年8月～今年5月）ではいずれも原告側の市民が勝訴している。なんとこの3件で陪審員は補償的損害と懲罰的損害を合わせて、約300億円、約80億円、約2200億円（１ドル100円で換算）もの賠償金の支払いを命じた。のちに判事の裁定でそれぞれ約80億円、約25億、約90億円に減額されたものの、途方もない賠償金に違いはない。被告の農薬メーカーは旧モンサント社（現在はドイツのバイエル）。控訴中でまだ決着はついていないが、恐るべきは、同様の訴訟が米国内で18000件以上も起きていることだ。

**■グループ分類の意味**

訴訟が起きた背景には、2015年3月に国際がん研究機関（IARC）がグリホサートを発がん性分類で「グループ2Ａ」にしたことが大きく影響している。おそらく陪審員たちは弁護士の巧みな論法に説得され、グループ2Ａという印籠にひれ伏してしまったのだろうと推察する。

しかし、がんのグループ分類は、実際の危険性やリスクの高低とは、**全く関係がない。**

ちなみに、発がん性分類は「グループ1」（発がん性あり）▽「グループ2Ａ」（おそらく＝probably＝発がん性がある）▽「グループ2Ｂ」（発がん性の可能性あり）▽「グループ3」（発がん性と分類できない）▽「グループ4」（発がん性なし）の5段階ある。

いうまでもなく、この分類は発がん性の証拠の強さの順番に並んでおり、グループ1はがんの証拠が十分にそろっているという意味だ。そのグループ1には「ダイオキシン」「たばこ」「ハム・ソーセージなどの加工肉」「アルコール」「カドミウム」「ヒ素」などがある。

アルコールを毎日、たくさん20～30年も飲み続ければ、がんになるリスクが高くなるという証拠が十分にそろっているという意味だ。逆に言えば、アルコールをときどき適量に飲んでいれば、がんのリスクはゼロに低い。

**■グループ2Ａには「熱い飲み物」も**

グリホサートに反対する市民グループは、このグループ2Ａを盾に「グリホサートは発がん性」と主張しているが、実は、その同じグループ2Ａには「肉類（鶏肉を除くレッドミート）」、「アクリルアミド」（ポテトフライやト―ストの茶色く焦げた部分などに含まれる）、「65度以上の熱い飲み物」などがある。

言い換えると豚肉や牛肉も、外食産業で食べるポテトフライも、毎日自宅や喫茶店で飲む熱い飲み物も、みなグループ2Ａである。ちなみにポテトフライに含まれるアクリルアミドは毒劇物取締法では「劇物」に指定されているのに対し、グリホサートは同じ法律で「普通物」扱いだ。これを知るだけで「グループ2Ａだから危ないとは言えない」ことが**中学生でも分かる**だろう。


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